【日本の摂理歴史5】御言葉と摂理の信徒たちの実 Ⅱ

ところで、日本の社会は核家族とか希薄な人間関係とか言われて久しいですが、地縁コミュニティも会社での人間関係も、その影響力が落ちており、世代間の価値観の不連続性は恒常的です。このような断絶を補完するように、アメリカなら教会やNPOが、またドイツであれば、教会やサッカー、卓球、乗馬などのクラブ(チーム)が機能しています。

アメリカでは非営利セクターは、教会も、学校、病院、環境団体、福祉団体も同じ法律の中で扱われています。もちろん、アメリカという国の成り立ちの影響も大きく、公的なものは全て国民、市民が自ら作って行くという歴史と文化があるからです。

日本は、大化の改新以来、公的なもの、学校、病院ほか非営利組織、また町内会や民間のスポーツや芸術の団体に至るまで、はなはだ国や自治体が関与していることが多いです。この点はアメリカをはじめとする宗教的に堅固なバックグランドがある国と日本の違いでもあります。
摂理の信徒が増えていく中で、スポーツや様々な文化芸術活動が盛んなのは、日本の社会の中に欠けている世代を超えたコミュニティーを作ることや若者が自己を研磨し、自由闊達に生きる場、新しいスタイルのスポーツや芸術とは何か探求する場などは日本の将来にとって必要不可欠なことであり、摂理の一つの大きな使命だと認識しているからです。
その実である行ないにおいて、あまりにも不釣り合い、不完全なことが多かった故に、起こる問題があるのであれば、それは信徒たちが真摯に受け止め、改善しながら、努力していかねばなりません。私たち、牧師先生の身の潔白は、議論するまでもなく、確かなことではありますが、私たち「信徒たちの不完全さ」により、誤解が生じたことや非難されたことが過去にあったことも事実であり、これからも私たちは日々身を慎み、またたゆまず不義をなくし、善を行なっていくのみです。


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